反響を高めるポスティング×デザイン設計 【ウチならこうする!|改善提案 vol.4】
葬儀会館の集客において、ポスティングは地域住民へ直接情報を届けられる有効な手法です。
しかし実際には、
- 「会館の近隣に配布しているのに相談が増えない」
- 「価格を大きく掲載しても反響につながらない」
- 「今すぐ必要なサービスではないため、読まれているかわからない 」
といった課題も少なくありません。
葬儀は、チラシを受け取ったその日に申し込むとは限らないサービスです。
受け取った時点では必要がなくても、数か月後、数年後に突然必要になる可能性があります。
また、高齢者本人だけでなく、その子ども世代が葬儀社を探し、問い合わせるケースも考えなければなりません。
本記事では、家族葬プランの案内チラシをもとに、
「もし弊社がポスティングとデザインを担当するなら、どう設計するか」
という視点で改善案を整理します。
■今回のテーマ:葬儀会館の家族葬チラシ
今回取り上げるのは、「家族葬41万円プラン」を案内する葬儀会館のチラシです。
※下記は、実際のチラシをもとに構成を再現したイメージです。

チラシの構成は次のとおりです。
- 家族葬のセットプラン 41万円から
- プランに含まれる項目
- 信頼アピール(会員数や年間施行実績など)
- 問い合わせ電話番号
家族葬のセットプランの情報が集約され、
詳細は電話で問い合わせるように設計されているのが特徴です。
1. このチラシが狙うべきターゲットとは?
葬儀会館のチラシは、一見すると高齢者本人に向けた広告のように見えます。
しかし、実際には「葬儀の対象となる人」と「葬儀社を選ぶ人」が異なることがあります。
今回想定するターゲットは、大きく2つです。
■ターゲット①:高齢者本人・高齢夫婦世帯
- 年齢: 70歳以上
- 世帯: 単身世帯または夫婦のみの世帯
この層は、自分自身や配偶者の将来について考え、事前相談や会員制度に関心を持つ可能性があります。
具体的には、
- 家族に負担をかけたくない
- 葬儀費用を事前に把握しておきたい
- 地域で相談できる葬儀会館を知っておきたい
- もしもの時の連絡先を残しておきたい
といったニーズが考えられます。
ただし、葬儀について積極的に考えたくない人もいます。
不安を強くあおるのではなく、「事前に確認しておく」「家族の負担を減らす」といった、落ち着いた情報提供が必要です。
■ターゲット②:親の葬儀を考え始める子ども世代
- 年齢: 40〜60代
- 世帯: ファミリー世帯
もう一つの重要なターゲットが、親の葬儀について考え始める子ども世代です。
この層は、
- 親が高齢になってきた
- 何かあった時の連絡先が分からない
- 葬儀に必要な費用や手続きが分からない
- 家族葬と一般葬の違いが分からない
- 兄弟や家族で事前に話し合っておきたい
といった課題を抱えている可能性があります。
実際に葬儀が必要になった際には、この子ども世代が葬儀社を探し、内容や費用を確認することも想定されます。
そのため、今回のチラシには「高齢者本人にとって読みやすく、子ども世代にとっても判断材料になること」が求められます。
2. もし弊社がこのチラシをポスティングするなら
では、このターゲットへチラシを届けるには、どのように配布エリアを決めればよいのでしょうか。
結論から言うと、会館から近い地域へ一律に配布するだけでは不十分です。
葬儀会館との距離は重要ですが、その地域に高齢者本人や子ども世代が少なければ、十分な反響は期待できません。
弊社であれば、ポスティング戦略を以下の2つの観点で整理します。
①反響を上げるために必要な配布戦略
今回のケースで重要なのは、ターゲットに合ったエリアに届けることです。
具体的には、
- 会館から半径3〜5km程度の範囲内
まず確認するのは、葬儀会館からの距離です。目安として、会館から半径3〜5km程度を基本の商圏として考えます。
葬儀会館を選ぶ際には、
- 自宅から移動しやすい
- 親族が集まりやすい
- 会館の場所を知っている
- 地域の葬儀会館として認識している
といった地理的な安心感が重要です。
距離を基本条件としながら、人口構成や世帯構成を重ねて判断します。
- ターゲットとなる年代の人口が多い地域
先述したターゲット層の、
- 70代以上(高齢者ご本人)
- 40〜60代(親の葬儀を考え始める子ども世代)
の人口が多い地域を選定します。
- 持ち家・戸建ての多い住宅地
住宅の種類や世帯構成も、配布エリアを選ぶうえで重要です。
持ち家率が高い、戸建て住宅が多い、長期間居住している世帯が多い住宅地を優先し、反対に若年単身者・学生向けのワンルームマンション中心のエリアは優先度を下げます。
- 実績データを活用し選定した地域
さらに必要があれば、
過去の施行者、会員、問い合わせ者の住所データがある場合は、それらを加味することも可能です。
- 過去の施行が多い地域
- 会員登録が多い地域
- 実績地域と人口・世帯構成が似ている地域
を組み合わせることで、無駄のない高精度な配布を実現します。
②株式会社SETOのアプローチ

今回のケースで重要なのは、ターゲットに合ったエリアに届けることです。
一般的なポスティングでは、
「施設から半径〇km」といった地理的な近さを基準に配布エリアを決定します。
一方で弊社では、国勢調査データをもとに、
「ターゲットが多く存在するエリアを特定する」
という考え方で配布設計を行っています。
具体的には:
・年齢構成
・世帯構成
・就業状況
・戸建住宅/集合住宅
といった統計データをもとに、
✔ ターゲットが“多いエリア”だけに配布
✔ ターゲットが“少ないエリア”は配布しない
といった対応が可能になります。
3. もし弊社がこのチラシをデザインするなら
ターゲットにチラシが届いても、
「詳細は気になるけど、電話するとなると何から聞けばいいか…。ハードルが高いなぁ。」
「今は必要ないから捨てよう。」
と思われてしまえば意味がありません。
そこで今回の改善案では、情報を整理し、オモテ面と裏面の役割を明確に分離しました。


改善点は、大きく3つです。
① オモテ面の役割を「認知・理解・問い合わせ」に絞る
元のチラシでは多くの情報が1面に詰まっていましたが、
改善案ではオモテ面で伝える要素を絞り込み、視覚的なわかりやすさを追求しました。

- 「1番伝えたいこと」をメインにする
今回のチラシで1番伝えたいことは、「家族葬セットプランの内容紹介」でしょうか?
いいえ、違います。
1番伝えるべきは「葬儀会館そのものの紹介」です。
本質は*“地域で皆さまに選ばれている葬儀会館が、家族葬のセットプランもご用意しています”*というメッセージだと考えます。
正直なところ、プラン内容の細かい項目を見ても「これで足りているか」を判断できる一般の方は少数です。
それよりも、「当会館の信頼性」や「気軽に事前相談できる場所であること」をアピールする方がはるかに重要だと判断しました。
- 祭壇写真から「会館の外観写真」へ
メインビジュアルには、清潔感のある綺麗な会館の外観写真を大きく採用しました。
「あの場所にある会館か」「ここなら安心して相談できそう」という地理的安心感と認知を高める狙いです。
- 相談へのハードルを下げる工夫
紙面下部には電話番号とQRコードを大きく配置し、
「無料相談」「資料請求」「会館見学」など、今すぐ葬儀が必要でない人でもアクションしやすい導線を作っています。
高齢の方は電話で問い合わせるケースが多いと予想されますが、
今回の内容は「電話で一度聞いて終わり」という単純なものではありません。
料金の仕組みなどを口頭説明だけで完全に理解し、それを家族に説明するのは難易度が高いからです。
そのため、じっくり検討できる**「資料請求」や「WEB(QR)からの問い合わせ」**を導線として追加すべきだと考えます。
② 裏面を「保存版ガイド」にし、手元に残す理由を作る
葬儀チラシの最大の課題は「今すぐ必要ない人は捨ててしまう」ことです。
そこで裏面は単なるプラン説明ではなく、「保存版 家族葬・事前準備ガイド」として再設計しました。

- もしもの時の流れ(5ステップ)
ご逝去から初七日法要までの流れをイラスト付きで分かりやすく解説。「万一の時に確認する資料」として保管価値を高めました。 - 基本プランに含まれる項目・含まれない項目を網羅
オモテ面をスッキリさせた分、裏面で「セットプランに何が含まれているか・含まれてないか」を詳細に記載。納得感と安心感を提供します。 - 事前準備チェックリストの設置
「希望する葬儀形式」「参列人数」「連絡先」などを書き込めるチェックリストを掲載しました。チラシを単なる広告から「家族で話し合うための実用的な資料」へと変える仕掛けです。
③ 価格表示の透明性を高め、安心感を与える
元のチラシの「41万円から」という表記は、「最終的にいくら追加されるのか不安」という疑問を生みやすい傾向があります。
改善案では、41万円の基本プランを示したうえで、
「プランに含まれない項目(火葬料、料理・返礼品、お布施など)」
を裏面に明確に分けて明記しました。
費用が発生する条件を事前にオープンにすることで、不透明感をなくし、葬儀社としての「誠実さ・信頼性」をアピールしています。
4. まとめ
今回の事例では、元の「情報を1面に詰め込んだチラシ」から、
「オモテ面で認知・関心をつくり、裏面で理解・保存・信頼を促すチラシ」へと改善しました。
- ポスティング: 国勢調査データをもとに「必要とする可能性が高い人」へ届ける
- デザイン: パッと見での理解を促し、保存版ガイドで「必要になる時まで保管」してもらう
単にチラシを作って配るのではなく、この「届ける手法」と「伝えるデザイン」を一体で設計すること。
これこそが、弊社が考える「反響を生むチラシ戦略 」です。
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株式会社SETOでは、
ターゲット設計、配布エリアの選定、チラシデザイン、印刷、ポスティングまで一貫して対応しています。
葬儀会館の集客においても、最新の国勢調査データをもとに、年齢構成、世帯構成、住宅特性などを分析し、商圏とターゲットに合わせた最適な配布戦略をご提案します。
過去の顧客データを参考としたエリア情報をお預かりできれば、さらに精度の高いエリア選定も可能です。
「配布エリアの選定に根拠がない」「チラシの反響が落ちてきた」とお悩みの代理店様は、ぜひお気軽にご相談ください。
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